11月に始まったフランスのデモ。
フランス語ではGilets Jaunes(ジレ・ジョーン、黄色いベスト)といえば、今やデモの代名詞。
先日行われた18回目のジレ・ジョーンは警察と抗議者の激しい衝突が発生、残念ながらかなりの破壊行動もあり、パリでは特にシャンゼリゼ通りが大きな被害を受けました。
これからパリに観光に来られる予定を立てていた方は、まるこげになったキオスクのスタンドやカフェの写真を見て心配になられたことと思います。
シャンゼリゼはもうだめなのか?
いえ、全くそんなことはないのですが、そんな言葉だけでは安心できない、という皆さん!
パリのシャンゼリゼ通りのデモで現在お店はどうなっているのか、被害が大きかったと報道されたカフェも含めて、デモのあった土曜日から3日経った火曜日にレポしましたのでどうぞご覧ください〜
パリのシャンゼリゼ通りのデモが激しかった第18回目黄色いベスト
2019年1月末にはもう黄色いベストの抗議は十分だ!という赤いスカーフの抗議運動なども見られ、
だんだん抗議運動の規模も小さくなってきたと思われていたところ、3月16日に行われた第18回目の抗議運動では、警察と抗議者が激しく衝突、残念ながらかなりの破壊行動もありました。
抗議者の中に失明者も出てしまったようですが、幸いなことに多くの火事がありながらも人命への影響はありませんでした。
思いがけずデモに遭遇すると、はじめはちょっと見学したくなるものですが、
歩道にも催涙弾やフラッシュボールが飛んでこないという確信はないし、破壊行動に巻き込まれないようにするためにも、何もないうちに、デモが行われている通りから一本中の通りに入ったり、なるべく離れるようにして、巻き添えを食うことのないようにすることが大切です。
シャンゼリゼ通りの店はもう壊滅的?写真をお見せします。
この日はいいお天気でした。
毎週デモが行われ、今度の土曜日も抗議参加者の待ち合わせとなっている凱旋門をシャンゼリゼ通りから眺めるとこの通り。
青空に凱旋門が映えますね。かなりの人通りです。
シャンゼリゼ通りを凱旋門とは逆側にコンコルド広場の方に歩いて行くことにします。
いつも通りのパリ・シャンゼリゼ通りに見えますが、しばらく歩いて行くと…
アパレルブランドのショーウィンドウが破壊された跡が見えてきます。ここのお店は休業しているようです。
シャンゼリゼには工事中のお店も結構あるので、店が開いておらず囲いで覆われているのはデモのせいとばかりは言えないのですが、道路に面して飛び出しているお店や、ガラスのショーウィンドーの被害はかなり大きかった様子が伺えます。
こちらのブランドは休業して、割れたガラスの修理中でした。
こちらのブランドの本店はデモが始まって被害を受けて早々、ショーウィンドウを格子で覆ったため、いつも通り営業していました。
道路を反対側に渡ることにして、凱旋門のほうを振り返ってみると・・・
いつもの凱旋門とシャンゼリゼ通りです。
(信号が長くないので急がなくてはいけませんが、凱旋門の写真を撮るなら、2段階の信号のある横断歩道の真ん中から撮ると断然きれいな写真が撮れますよ。)
報道だけ見るともうシャンゼリゼ通りは廃墟になっていそうな気がしますが、そんなことはありません。
パリのシャンゼリゼの老舗カフェであるフーケ(Fouquet)はどうなってる?
今回の報道でひときわ目を引いたまる焦げになったキオスクスタンドまでやってきました。
・・・わたしみたいな人がほかにもいますね。
わたしもまねて中の写真を撮ってみましたが、見てみたらただの黒い画像となってしまうほど、本当にひどい状況でした。
完全にまる焦げです。何かが焼けた匂いが漂っていました。
キオスクを経営していた人が仕事がなくなってしまって嘆いているという記事を見かけましたが、本当にこれはひどすぎるなと思います。
このキオスクスタンドの正面にあるAppleのお店やこちらのブランドのお店は特に被害も見受けられずに営業中でした。
報道では、パリの老舗カフェのフーケ(Le Fouquet’s)が燃える写真もかなりショッキングなものがありましたね。
わたしが通りかかった火曜日はこのようにシートがかけられて、もう少し通りを先に進んだところにフーケのクレープスタンドもありますが、そちらも含めて完全休業となっていました。
公式ホームページには特にこのことについての案内はありませんが、Googleの店舗案内では今週いっぱいは休業、となっていて、今度の月曜日からのオープン、となっています。
他にも、ロクシタンxピエールエルメのカフェの道路に面したスペースはこのように被害を受けていますが、こちらは普通どおり営業中でした。
ポールも通常営業ですね。天気もよいので、いつもどおり通りにテーブルも出ています。
その先、お店を見ていくと、ショーウィンドーの被害を受けているお店が結構あって、ガラスを覆ったまま、営業しているお店があったり、
休業のお店があったり、という感じです。
パリ・シャンゼリゼ通り、3月そのほかの風景
いつもの光景といったら光景なのですが、すれ違うときには財布やかばんを気をつけたい、女性二人組も歩いていましたし、
市内の観光スポットを回る観光バスもいつもどおり盛況。
シャンゼリゼ通りにある店は、大手チェーンのお店が多いので、確実にあるブランドでお買い物したいなら、店が閉まっていることも想定してパリ市内の別の店に行くことを予定しておいたほうがいいと思いましたが、
シャンゼリゼ通りでお買い物を楽しんでいたアジア人カップルの方々も見かけましたし、
天気がいい平日にカフェにお茶しに行くには全く問題のないシャンゼリゼ通りですし、平日はデモはありません。
毎週、パリのデモの最新情報を更新しています。
こちらもチェックしていただきながら、デモが収集するまで土曜日だけは、しばらくシャンゼリゼ通りを避けていただくことをお勧めします。
また万が一、予期せぬところでデモが起きても、道路1本入れば全く何も影響のない通りがたくさんあるので、あわてずに行動していただければ問題ありません。
なにより、わたしが平日は毎日郊外からパリ・オペラ近辺まで通勤していますが、ほとんどデモの影響を感じないくらいなので(銀行が破壊されていることがあるくらい)、ぜひ観光にいらしていただければと思います。
これから気候のよくなるパリ、シャンゼリゼの街歩きはおすすめです!
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