イタリア、フランス、スペインなど海外旅行の行き先として人気の国々。
どの国のどの街も、見どころが多くて見とれてしまうし、写真もたくさん撮りたいところなのですが、これらの国には、そんなわたしたちを抜かりなく狙っているスリのみなさまが多くいらっしゃいます・・・
わたしが20年前初めてフランスに旅行に来た頃は、スリといえば、身なりがいかにもジプシーっぽく、かなりわかりやすかったものの、最近はスリのみなさまの身なりはかなりコギレイで、一般の人たちとあまり見分けがつかないのが問題です。
また彼らは観光客を見分けるのがすばやく、手口もかなり巧妙で、ほんの一瞬でやられるので、スリが近づいたら逃げる、と考えているのでは到底間に合いません。
そこで今回は、ヨーロッパ在住15年越えの今だからお伝えできる、ともかく狙われても最大限取られるのを防ぐには?海外旅行のスリ対策、特にかばん、財布、スマホはどうするか?についてお話しますね。
海外旅行のスリ対策、かばんはこうする!
海外旅行のかばんやリュックは、チャックがついていてしっかり閉まるもの、というのはもうかなり定番している考えですよね。
ところがかばんのチャックをしっかり閉めていても、彼らはほんの一瞬で開けて取って去っていくのです。
例えばわたしの両親とフランス・パリでメトロに乗ったときのこと。
乗り込む時に、母が前に進まないので、「もっと進んでくれる?」と言ったら、「前の人がいて進まないのよ。」
混んでいないはずのメトロで、前の女の子たちがのそのそとしている。はっ、もしやこれは!!
。。。後ろにいる父を振り返ると、父はスリの少年たちに上着のポケットを弄られている真っ最中で、
わたしが叫ぶと、一斉にその若者たちが降りていって、その瞬間、メトロの扉はしまりました。
その間に母のポシェットのチャックは開いていて、かばんの上の方に入っていた老眼鏡がケースごと取られていました。(100均の・・・)
これは、メトロのドアが開いて、閉まるまでのほんの一瞬の出来事でした。
このことからも、かばんはチャックを閉めるのはもちろんですが、大事なものはさらにもう一回チャックの付いたポケットのなかに入れておいたほうがいいですね。
腰巻きタイプのウエストポーチやバッグインバッグはどう?
腹巻タイプのウエストポーチは、そのまま外さないなら盗られることはないのは確実でしょう。
ただパスポートはお買い物の免税手続きの時に出さなくてはいけないこともあるし、お腹に直接巻く腹巻タイプのウエストポーチはお手洗いに行った時に外すこともあります。
お手洗いでうっかり便器のなかに落としてしまったり、外してつけ直すのを忘れたりしないようにすることが必要ですし(普段、こんなもの、つけないですからねえ。)、
お店の会計で外しながらあたふたやっているところを、混雑した店内で狙われないとも限らないので、スムーズに取り出せるようなウエスト周りが楽な服装にするといいですね。
たくさんポケットがあってチャックの付いたバッグインバッグも便利ですが、それごとバッグの中から抜かれることのないように、できればポシェットタイプをバッグインバッグにして、バッグ内で肩紐などで固定してその上にもなにか入れてからかばんのチャックをしておくほうが安心です。
海外旅行のスリ対策、財布やスマホが一番盗まれないところってどこ?
スリが多く住む街に住む日本人数人と話していた時に盛り上がった話。
犯罪の多い街で、財布やスマホが一番盗まれない場所ってどこ?
…どこだと思います?
実はそれは「あなたの手の中」なんです。
実際、日中堂々、盗みをする瞬間をみんなに見せるスリはあまりいません。
かといってずっと手のなかに、パスポート、財布、スマホ、デジカメなどを持って歩くことはできないですよね。
今、わたしはフランスに住んでいるのですが、いつも財布、小銭入れ、スマホがやっと入るだけの大きさのしっかりしたレザーポシェットを身につけています。
パリのメトロなど、混雑した場所では手で上から抑えますが、周りに誰かいなくても、ポシェットをつけているときはいつもそこに意識をよせるようにする癖が、いまではついています。
ともかくあまりに見えるところから、ものを持っていくことはしにくいので、これはひとつ効果的な方法です。
またポシェットを使っていると、どんな時も貴重品を身から離す必要がないので便利です。日本のように、みんなの荷物をひとまとめに一箇所においておけば、持っていって〜と言わんばかりになってしまいますので、観光バスの中、レストランでもNGですよ。
この方式で、仕事でよく行く南スペインでも、フランスでも、ありがたいことにスリに遭ったことはないですね。昔一度、リュックを持ち歩いて前で抱えていた時にやられたことがありました。
海外旅行のスリ対策に、電話や財布は首からかけるといい反面
2つ以上かけると、首はちょっと痛くなりそうですが、スマホやデジカメは首からかけておくのはいい案ですよね。
上着を着ている季節なら、上から見えないようにすればもっといいですね。
ただヨーロッパでは携帯電話を首からかける習慣はないですし(注目されます)、大きな一眼レフタイプのカメラだと完全に服で隠すこともできないと思うので、
わたしは観光客です!というスタイルになってしまって、狙われやすくなる可能性はあります。
パリにあるわたしの会社の前の通りは、観光客も多い大通りなので、スリだな〜と思われる方がよく闊歩しています。
普段狙われることはありませんが、リクルートスーツスタイルに近いかっちりスーツを着ていたときと、有名どころのメゾンのスイーツ(アイスクリームでした)を食べながらあるいている時に狙われました。
狙われる観光客(外国人)スタイル、というのはやはりあると思いますね〜
ただ、せっかくの旅行シーンをいい写真に収めたいのは当然ですし、素敵なレストランに行く時にスニーカーとジャンパーというわけにも行きません。
そういうときは現地の人たちと同じように、なるべく荷物は身軽にしながらも、ともかく持ち物を肌から離さないないこと、交通手段にタクシーを上手に使うことも大切です。
まとめ
それでは、海外旅行中のかばん、財布、スマホのスリ対策、まとめてみますね。
- スリは一瞬の行為。かばんはチャックをしっかり閉めるのはもちろんのこと、大事なものはさらにもう一回チャックの付いたポケットのなかや、取り出しにくい奥の方に入れておく
- 腹巻タイプのウエストポーチはトイレで落としたり忘れたりしないように気をつける。取り外しがスムーズにできるようにしておく。
- バッグインバッグを使うなら、それごと取られないように、かばんの中で固定して、奥底に。
- 貴重品が一番取られない場所は自分の手の中だと心得て、最低限の大きさの丈夫なポシェットを活用するのも有効的
- スマホやカメラを首から下げる観光客スタイルはスリに狙われやすくなるので、なるべく荷物は身軽にしながらも、持ち物は肌から離さず、シーンによってはタクシーも利用する
スリを恐れるあまりに、いつもと全く違うことして、逆に大事なものを落としてしまったり、どこに入れたか忘れてしまって手間取ってしまったりしては本末転倒になってしまいます。
どんなふうにしまっていても、経験のあるスリなら盗れないものはないとも言われています。
一番いいのは、貴重品は肌身離さず身につけて、危険を感じるときは手で上から抑えられるようにしておくことだと思います。
みなさんの、参考になったらうれしいです〜
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