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キックボードlimeにパリは運転免許不要だけど公道走ると道路交通法違反?

パリ旅行お役立ち

キックボードが高速道路を時速85kmで爆走!

1月15日、フランスの新聞Le Point誌の記事で、わたしも車でよく走る高速道路A86号線上を、ヘルメットなどの着用なしのまま、電動キックボードでなんと時速85㎞で走っていた人の様子がtwitterで話題になったと報じていました。

最近、パリの路上で気になるのは、レンタル電動キックボード「Lime-S」。

米Lime社による電動キックボードのシェアリングサービスで、パリでは2018年6月からサービス開始となっています。

路上にあるキックボードに、携帯アプリを経由して登録・支払いをして、降りたい場所で降りて乗り捨てができるというユーザーフレンドリーなサービス。

パリの街なかを電動キックボードでスイスイ走れたら気持ちよさそう!

だけど、乗るには運転免許が必要って本当?パリの道路をキックボードで走るのに交通違反ってあり得る?罰金は払う必要はあるの?

そんなことが気になって、フランスのキックボードの道路交通法を調べてみたら・・・衝撃的すぎたので、皆さんにもお伝えしたいと思います。

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Lime-Sにパリで乗るには免許はいらない

開発された米国では、18歳以上の運転免許保持者であり、ヘルメットをかぶっていなければ電動レンタルキックボードLimeには乗れないことになっているようですが、

パリでlimeに乗るためには18歳であればよく運転免許の保持は不要です。ヘルメット着用も推奨ではありますが、義務ではありません。

(参照:sciencesetavenir.fr

 

電動キックボードでフランスの公道を走ると道路交通法違反だった

sciencesetavenir.frによると、limeの最高速度は時速50㎞ながら、制限速度は時速24㎞とあって、速度違反なんてあるのかなあと思って、改めて政府の公式サイトservice-publicを読んでみると…

 

え!電動キックボードはランスの公道じゃ乗っちゃいけないって書いてある!

 

なんと、これは一体どういうこと?キックボードの制限速度は時速24kmなんじゃないの?

 

わたしのフランス語の読み間違いだと思って、何度もフレーズを読み直したくらいなのですが、

電動キックボードの使用は私道(例えば私有地の通路、私有居住地の通り)でのみ認められている。

とわざわざ書き添えてあり、さらに、

現地の状況に応じて、市町村長は自治体の全域または一部の地域でローラースケート、ローラーブレード、キックボードの使用を禁止することができる

(要和訳:政府公式サイトservice-public

ともあります。

 

キックボードで公道を走る時の罰金の可能性は?

さらに道路交通法違反として、罰金の可能性もあります。

 

政府の公式サイトservice-publicには、

故意に他人の生命を危険にさらすような危険な行為は、1年の禁固刑、もしくは15,000€の罰金によって処罰されることがある。

ということで、電動であろうとなかろうと、キックボードでも、危険な乗り方をしたら、相手をけがさせたどうかとは別に、かなり厳しい厳罰の可能性があるとの記載があります。

運転免許証剥奪どころじゃないですよね・・・

冒頭でご紹介したLe Point誌でも、高速道路を時速85㎞で走っていた人には、他人の生命を危険にさらすような危険な行為に対する処罰のほかに、乗ってはいけない公道で電動キックボードを乗った、ということで35〜150€の罰金が課せられる可能性がある、とのことです。

 

また去年の11月まではヘルメット着用であれば車道を電動キックボードで制限速度時速24kmの範囲内で走ってよいことになっていたようですが、パリを皮切りに全面禁止になったということも新聞記事を読んで理解しました。

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じゃあ、乗ってはいけないものが、どうして公然とパリの路上にあるの?という疑問がどうしても残って、政府の公式サイトserrvice-publiqueの関連記事を読むと、どうやら車社会脱依存、エコロジーな交通手段としての位置づけで、今後国は法整備を進めていく方針で、現状、電動キックボードはシェアサービスに限って公道の走行を黙認されているんだなということがわかりました。

 

毎日このレンタルキックボードLIME-Sに乗っている人をパリで見かけるわけですが、実際何の交通法規に従えばいいのでしょうか。

いまのところ、正式に認められてはいないものの、普通のキックボードと同じ位置づけで乗るもの、というメディアの報道が多いです。

424日追記=

国会で審議中でありながら、パリ市議会はレンタルキックボードの歩道上の通行に135ユーロの罰金を課すことにしました!

くわしくはこちらから!

普通のキックボードに定められている道路交通法は次の通りです。

  • 歩道を通行し、横断歩道を渡ること。
  • 歩行者用の信号に従うこと。
  • 通行するところから50m以内にあるなら、保護された通路を通行すること。
  • 中くらいの速度(6 km / h)で走行すること。
  • 歩道や保護された通路の外を通行する者は、状況によって強制されている状況でない限り、4€の罰金を科される可能性がある。
  • 同様に信号無視も4€の罰金を科される可能性がある。

(参考:政府公式サイトservice-public

また25km以内で自転車道を通ることも容認されている、という報道もあります。

(参考:LCI

 

LIME-Sは報道によると、時速100kmくらいまで出せてしまう、ということなので、歩道を走る際には本当に気をつけなくてはいけません。

また次の罰金の可能性は、電動キックボードが公道全面禁止になる直前に書かれたフランスの新聞Le parisienにあったもので、政府のサイトで確認したものではないですが、

  • 道路をふさいでLIME-Sを駐車すると、罰金135€の可能性あり。(アプリで写真を撮って送信することから追跡できる)
  • 地下鉄や電車、駅の構内で走行した場合は罰金60€の可能性あり。
  • 飲酒運転をした場合は罰金135€の可能性と、自動車運転免許の一時停止の可能性あり。

とのことですので、気をつけなくてはいけません。

 

結局パリでLIMEは乗ってもいいのか?

パリでLIME-Sに乗るにあたっての注意点がもうひとつあります。

もしLIMEに乗って、うっかり交通事故を起こして誰かをけがさせてしまったら、保障の問題は出てくるという点です。

フランスに住んでいると、自動車保険とは別に、生活の中の不慮の事故に対応する保険には通常加入していますが、旅行者の場合、旅行中に保険に入っていなかった場合は、自己負担しなくてはなりません。

また保険に加入していたとしても、罰金は保険の支払い対象にはなりません。

結局LIMEに公道で乗ってもいいのか、という点は最終的には自分で判断するしかないということですね。

 

個人的にはこういう乗り物のシェアリングサービスは楽しいと思っているのですが、すでに乗り捨てられたLIME-Sが歩道や車道のど真ん中で、歩行者や車のじゃまになっているケースが散見されますし、デモのときにはシェアリングサービスのキックスケーターかどうかはわかりませんが、キックボードが警察官に投げつけられている映像をみました。

ユーザー、市民の今後のマナーで、こういう楽しいサービスが続いていくかどうかが決まっていくのではないのかなあと思っています。

フランス政府も社会の動きに合わせて、法律を柔軟に対応させようとしています。今後の動きに注目です。

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