食や健康にこだわりのあるフランスで、最近、豆乳をはじめとする植物タンパクのドリンクは人気です。
お肉を食べないベジタリアンやビーガンの人も増えているので、年代にかかわらず、大豆ミートをうまくメニューに取り入れている人も最近は増えてきました。
ところで、豆乳を材料にしたわたしたち日本人にとって身近な食品といえば、豆腐ですよね。
フランスの豆乳で手作り豆腐はできるんでしょうか。
そこで今回は、フランスのどこで豆乳が買えるのか、フランスの豆乳で豆腐を実際作ってみた結果と、大豆ミートはどこで買えて、どんなメニューに使えるのか、についてお伝えしたいと思います。
フランスで豆乳は買える?
パリだけでなく、フランス国内であちこちで買えます!
フランス語ではLait de soja(レ・ド・ソジャ)、大豆のミルクといいます。
うちの子供達が小さかった頃からすでに、牛乳にアレルギーの子は豆乳のミルクを飲みなさいと小児科から進められるくらい、フランスではベジタリアンブームの前から豆乳が親しまれてきました。
最近はフランスでダイエットを始めた延長でVegetarian(ベジタリアン)になったり、動物愛護の観点や体調維持のためからまったく動物性タンパク質を取らなくなったり、革製品をつかわなくなったりするVegan(ビーガン)になる人が増えています。
特にベジタリアンというわけではないけれど、肉製品のとりすぎが話題となり、週に1度は肉製品を食べない日を作っているフランス人も結構います。
わたし自身はベジタリアンでもビーガンでもないですが、40代を過ぎて、ホルモンのバランスが変わってきたことを感じているので、もっとイソフラボンをとって体調を整えたいと思い、豆乳をよく飲んでいます。
そんなわけで、オーガニック食品のお店だけでなく、最近はフランスのスーパーの食品売り場でも、豆乳をはじめとする植物タンパク質のドリンクがたくさん売られるようになりました。
売り場はオーガニックコーナーにあったり、牛乳コーナーの近くにあったり、お店によります。
一番見かけるのは豆乳製品、その次にアーモンドミルクです。
こちらはフランスのオーガニックショップの植物タンパク質のドリンクコーナーです。
スーパーよりも品数が圧倒的に多いです。
豆乳と言っても、チョコレート味だったり、甘みが加えてあったり、いろいろなバリエーションがありますが、わたしはNATURE(ナチュール)でSans sucre ajouté(砂糖無添加)のものを選んでいます。
1本あたりの値段はスーパーで買ったほうが安いのですが、スーパー独自のブランドのものはちょっと口当たりが良くないので、日本の豆乳に慣れていると飲みにくいです。
わたしは口当たりのなめらかなこの豆乳がお気に入りです。
フランスのBjorgというブランドのメーカー品の豆乳で、オーガニック品だし、フランスの全体の農業品に対するポリシーでもあるのですが、遺伝子組み換え大豆は無使用です。
開けたら冷蔵庫で4日以内に飲みきってください、とありますが、一人で1日コップ1杯くらい飲んでいると4〜5日で大体飲み切りますね。
フランスの豆乳で豆腐は作れるのか?
フランスの豆乳の大豆固形分は低いです。
わたしのお気に入りの豆乳の大豆固形分(皮を除いた大豆の実)は8%です。
日本豆腐協会のホームページによると
豆腐の原料となる豆乳の大豆固形分
木綿豆腐を作る時の大豆固形分は8~11%、きぬごし豆腐を作るときは12~13%と、やや濃度が高い。
ということで、フランスの豆乳は豆腐を作るには、大豆固形分の濃度が薄いですね。
成分無調整とか、豆腐づくり専用の豆乳、というのはフランスには売っていません。(見かけたことがないです。)
さっき、念のため、家にあったフランスのにがり(粉末)を使って、フランスの豆乳で電子レンジで豆腐が作れないか試してみました。
まずにがりを5ccいれて、豆乳を400cc注ぐ。
軽くかき混ぜる
ラップをかけて、加熱中に爆発しないように、一箇所だけ空気の出入り口を作る
電子レンジで3分ほど加熱しましたが、固まる気配全くなし。
冷ましたら少しは固まるか待ってみたけど、固まるどころか、
湯葉みたいなものもほとんどできず、そのまま飲んだら苦くて飲めなかったので、捨ててしまいました。(もったいない)
固形分が少ないとしても全く固まる気配がないということは、やっぱり何か材料か作り方をまちがえちゃったのかな・・・
日本の楽天で見てみたら、液体のにがりが売ってるんですね。
この製品が豆腐作りに人気のにがりのようで、口コミを見てみてみたところ、
これで豆腐を作ったら、大豆の味がしっかりとして、とても美味しかった。
豆乳の量の1%を入れて、10分蒸したら、美味しいとろとろお豆腐ができた。
豆乳に入れて豆腐作り用に購入。
無調整の豆乳100mlにこのにがりを1ml、泡立たないようによく混ぜて電子レンジで1分で加熱すると、簡単に豆腐ができる。お店でなかなか売っていない
作り方は多分間違えてないけど、やはりにがりが豆腐作りにあってなかったかな。
豆乳がにがいのはやっぱりにがりを入れすぎたんだ笑
このにがり、ぜひ試してみたい!!
こんど日本に戻ったときに、実家の近くのお店で探してみようと思ったんですけれど・・・見つからないなら送料もったいない気もするけど、これ買って今度試してみることにします。
アメリカのようには日系の豆腐はあまりたくさん売られていないのですが、アジア食品のコーナーやお店で中華系のお豆腐を買えるものの、中に何が入っているのかわからない上に、どっちにしても毎日の食卓に取り入れるにはちょっと高い。
フランス人はわたしの好きな豆乳のメーカーbjorgからこんな製品も出てます。
その名もまんま、Tofu(トウフ)です。トフと発音するイメージですが、豆腐はそのまま発音してもフランス人にも問題なく通じます。
フランスの普通のスーパーのオーガニックコーナーで買えるんですが、原材料一覧を見てみると、大豆の実がなんと32%も含まれています。
箱の大きさはだいたい20cmx13,5cmx3,5cmなのですが、この大きさでずっしり400g、日本の豆腐に比べてかなり重いです。
その他の原材料はにがり(フランス語でもnigari)と、酸化防止剤としてカルシウムが入っています。
フランス人はこのパッケージのように、大体サラダの材料に使うようです。
わたしのフランスでのやわらかいお豆腐探しはつづきます。。。
大豆ミートはフランスのどこで買える?
さて、気を取り直して次はフランスの大豆ミートについてです。
フランスの大豆ミートはこんな感じ。
フランス語でSoja à cuisiner、料理用の大豆と書かれています。
このブランドはスーパーでbjorgのライバルのオーガニック食品のブランド、Jardin BIOというフランスのブランドのものです。
フランス国内中のスーパーに置いているわけではないと思いますが、オーガニック食品の取り揃えが多いところなら、普通に見かける商品です。
最近はこんなふうに、オーガニックの食材のバラ売りのところでも見かけます。
こちらではProtéines de soja、大豆のプロテイン、と書かれています。
これは昨日買い物に行ったカルフールのオーガニック商品のバラ売りコーナーですが、大豆ミートは2つポットがあったので、おそらく人気なんですね。
ちなみに、左の丸いのは大豆です。
フランスの大豆ミートの使い方は、使用する大豆ミート量1を、3の量の熱湯に15分浸します。
その後はひき肉のように使うだけです。
わたしはトマトのミート(風)ソースを作ったことがあります。
材料としてはひき肉と全く同じように手軽に使えたので、便利だなと思いました。
ただお肉としては、やっぱりお肉を食べているというよりは硬いお豆腐を食べている、という感じがしました。
今回買ったのは豆腐ハンバーグを作りたかったからなんですが、この間、ビーガンの家族のために作っておすすめ、と友人に教わったのは、大豆ミートのラザニアです。
ラザニアのパスタの代わりに、なんとさっと湯がいたキャベツの葉を使うそうです!
今度試してみようと思います。
食にこだわりのあるフランス人も上手に食生活に取り入れている大豆や豆乳。
みなさんもぜひ、フランスのスーパーやオーガニックショップでチェックしてみてくださいね。
コメント
私は日本で豆腐屋を営んでいます。小さな商店ですが、国産大豆にこだわり、先代から受け継いで65年のお店です。念願だった外国で豆腐作りを提供する事をスタートしたいと思っています。自分でお店を持つ事では無く、技術を欲しがっている企業やレストラン等を見つけたいと思っているのですが、そのような求人がフランスにあるものでしょうか?また、どのような方法で探せばよいものでしょうか、教えて頂ければ幸いです。