16日はとうとう黄色いベストの抗議運動がパリの鉄道主要駅で行われることに。
運悪く、その日に地方都市に行くために電車やTGVに乗る予定という方、不安ですね。
デモやストライキは安全には問題ないとしても、チケット予約した電車は走るの?もし遅延したりキャンセルになったらどうすればいい?
そこで今日は、SNCFの電車やTGVがデモやストライキを原因に事前キャンセルできるのか、遅延した時に払い戻しはできるのか、についてお伝えしますね。
SNCFでキャンセル、デモやストライキを理由に可能?
もともと、フランス国鉄のSNCFが発行するチケットをキャンセルすることができるのは、チケット購入時にキャンセル条件のついたチケットを購入した時だけです。
遅延があれば、一部の払い戻しがあったり、チケットをキャンセルすることができるのですが、30分以上の遅延が発生しなければ一部の払い戻しもないし、電車自体がキャンセルされたり、発車時刻から1時間以上の遅延がなければキャンセルをすることはできません。
でも、返金不可のチケットを買ってしまったけれど、デモやストライキが理由のときは不可抗力だし、リスクを取るくらいならはじめからキャンセルしたい・・・の場合はどうなるのか次にご説明します。
フランスの電車、ストライキやデモが理由ならキャンセルできる?
フランス国鉄SNCFの駅を発着する電車にキャンセルや遅延が出ることは多々あることなのですが、黄色いベストなどのデモだけでなく、電車の運転手のストライキなどが行われている日が搭乗日であることを理由に、電車に遅延もないのに切符をキャンセルすることはできません。
さらに、ストライキやデモによって駅までの道路が封鎖されていたために、もし電車に乗り遅れてしまったとしても、SNCFは何もしてくれないので要注意です。
TGVが遅延した時の払い戻し、その他方法は?
でも、日本の新幹線にあたるTGVとINTERCITES アンテルシテと呼ばれる中距離の特急電車が1時間以上遅れたときは、チョイスが2つあります。
- 出発予定だった時間から48時間以内の電車に追加料金無しで振替ができる。乗車クラス、快適さなどもとの電車を同等の条件で空席があれば行き先変更も可能。
- どんな条件のチケットであっても完全なキャンセルと払い戻しを受けることも可能。
ただし、Transilien トランジリアンと呼ばれるわたしもパリに行く時によく乗る郊外線や、TERという地方都市を結ぶローカル線、それからTGVに似ているけれどiDTGVとかOUIGOなどと呼ばれる格安線には、適用されません。
TGVやアンテルシテが1時間以上遅れてキャンセル、もしくは48時間以内に出発する電車に振り替えたい場合は、乗車予定だった電車の発車予定時刻から24時間以内に、SNCFの駅に行けばキャンセル、もしくはチケットの交換が可能です。
必ず、電車自体がキャンセル、もしくは1時間以上遅れたことが条件になります。
駅に行くときは、本人確認があることもあることが多いので、パスポートを準備してくださいね。
わたしが返金を受けたときはクレジットカードに返金でした。
メトロと呼ばれる地下鉄の駅はSNCFとは運営が違って、対応してくれないので気をつけましょう。
乗車予定だった時間から申請するまで24時間以上経ってしまうと、SNCFのサイトからクレームを挙げないといけなくなります。
サイトにクレームを上げた場合、SNCFの返信は5日以内にあるということになっていますが、フランス語を話す人達でもすんなり返金されないことが多いので、旅行者の場合は24時間以内に駅に行くのが断然おすすめです。
同じくTGVとアンテルシテが30分以上遅れたときは、乗車しても遅延の程度に合わせて払い戻しの制度があります。
Garantie 30 ギャランティ トラントという制度で、
- 30分から2時間の遅延 : チケット金額の25%
- 2時間から3時間の遅延 : チケット金額の50%
- 3時間以上の遅延 : チケット金額の75%
の払い戻しがされるようになっています。
乗車日から60日以内にSNCFのインターネットサイトにアクセスして、チケット情報などを記入します。5日以内にSNCFから返事があるはずです。
問題はSNCFのインターネットサイトで英語のページを選択しても、肝心のフォームの部分だけがフランス語というかなりの不親切度ですが、わからない単語はGoogle翻訳を使うと、記入するのに困らない程度には用語を理解できます。
先ほどの払い戻し・チケット交換サービスとこのGarantie 30 ギャランティ トラントは併用することはできません。
フランスにもう何年住んでいても、毎回こういう手続きは時間がかかるので、なるべくこんなクレームを出したくないですが、フランスの電車がキャンセルになったり、30分以上の遅延があったらお金が一部でも戻ってくると思うと、イライラする気持ちはすこし抑えることができる・・・かもしれません。
たださきほどもお伝えしたとおり、残念ながら、
- Transilien トランジリアンと呼ばれる在来線
- TERという地方都市を結ぶローカル線
- TGVに似ているけれどiDTGVやOUIGOと呼ばれるTGVに似ている格安長距離線
は、キャンセルやGarantie 30 ギャランティ トラントと呼ばれる保証制度は適用されないのでご注意ください。
フランスの電車は遅延やキャンセルは日常茶飯事なので、もしもこのGarantie 30が適用されるなら、毎日transilienに乗っているわたしは、毎月電車代がタダになるだろうと思われます・・・
本当は払い戻しなんかより、予定通りの電車にスムーズに乗れるのが一番なんですが、もし大幅な遅延が起きたときの保証について、参考にしていただけると幸いです。
みなさんの滞在中に大きなトラブルがありませんように。
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