こんにちは!あおいそらです。
うちの子供たちはフランス生まれの中学生と小学生。この2年ほどでフランス語と日本語を年相応に使い分けられるようになりました。
小学生の息子くんはまだ英語も始まっていませんが、中学生の娘ちゃんは学校で英語のほかに、スペイン語の勉強も始まっています。
我が家の場合はフランスにいながらどうすれば子供が日本語を話せるようになるか、が課題でしたが、日本にいながらどうやってお子さんが外国語を話せるようになるか、が課題のご家庭もありますよね。
そこで、子供がバイリンガルになるためにはどうしたらいいのか?マルチリンガル育児を成功させるコツについて、これまでの経験を振り返ってお伝えしますね!
子供がバイリンガルになるためには、週1〜2回の塾では足りない
我が家の場合は、小学校まで普通の現地校に通わせながら、週1〜2回日本語補習校に通わせていました。
補習校ではもちろん日本の学年にあった国語の教科書の内容を学ぶことができますし、毎週漢字テストもありましたが、問題点があります。
似たような境遇の子どもたちが集まると、フランスの場合はどうしても子どもたち同士の会話はフランス語に切り替わってしまうのです。
また学年が上になるに連れて、どんどん日本語のボキャブラリーが足りなくなるので、教科書の内容についていくのはますます大変になります。
我が家は家では100%日本語でわたしやだんなさんが話しかけているのにもかかわらず、当時は子どもたちは全部フランス語で返してきていました。
やはり週1〜2回の塾で、塾に任せているだけだと、外国語を話すようになるのは現実難しいと言えます。
子供がバイリンガルになる前から、子供の中に根付いていたもの
そんな我が家も、あかちゃんの頃からしまじろうを毎月送ってもらっていましたので、日本語の感覚には慣れていて、楽しんでいました。
これは子供が外国語を話せるようになることを意識されてるご家庭なら、その言葉の本やCD、DVDを聞かせるということは結構やっていらっしゃると思いますが、
無意識にその言葉が耳に入っているというのは、のちのち大事なツールになり得るんですよね。
我が家は毎年、夏休みは必ず子どもたちだけでわたしの日本の実家に行って、1ヶ月を過ごしています。
わたしは仕事があるので、娘ちゃんに至っては小学校1年生のときから、スチュワーデスさんにサポートをいただくサービス付きで、一人で飛行機で往復していました。
両親にとってみればたまに会える孫なので、わたしの実家にもプリンセス、プリンス状態で歓待されているわけですけど、
彼らにとって1ヶ月すごす日本は、パラダイス。親なしで飛行機に乗らなくてはいけなくても、そんなことは気にならないくらい楽しみにしてきました。
地元の小学校にも毎年通って、今では毎年遊んでもらえるお友達もいます。
普段はフランス語しか話そうとしない子どもたちも、フランス語が通じる人が周りにいないとなると、自分が知りうるすべての日本語を使って、意思疎通を図ろうとするものなんですね。
おどろくのは、日本から戻ってきてしばらくは、フランス語が全く出てこないくらい、日本語がスラスラになっているのです。
うちの子たちにとって日本のイメージはずっと「きらきら輝いているところ」という感じ。
このイメージが子どもたちにとって日本語を続けるモチベーションでした。
今から振り返って思えば、
[colored_box color=”green” corner=”r”]- いつもの言葉が全く通じない環境でまとまった期間過ごすことで、知りうる限りの外国語で意思疎通を図ろうとする
- ともかくその国に憧れるようないいイメージを持ちながら、外国語を学び続ける
というのが、バイリンガルになる前から根付いていたと思います。
日本にいながら、その外国語しか通じない人と触れ合う機会というのは少ないと思うので、難しいかもしれませんが、
少なくとも、その国のことを想像すると子供が楽しい気持ちになって、いつか喋れるようになりたい、勉強を続けていきたい、と自然と思えるようにしてあげることは、大切なことだと思いますね。
マルチリンガル育児を成功させるには?
バイリンガル育児、マルチリンガル育児を成功させる、というのは、「小さいときから複数言語をペラペラになること」ではないと思います。
外国語の前に、まずはしっかり母国語の読み書きが年相応にできること。
自分の気持ちや考えが、自分の言葉でしっかり語れるようになること。
これができないとアイデンティティが中途半端になって、何語でも何も自分のことを伝えられない人になってしまいます。
我が家の場合は、引っ越しをきっかけに、インターナショナルスクールを受験しました。
受験4ヶ月前まで、補習校に任せておけばなんとかなるのではないかとあまり気にしていなかったのですが、二人の学力テストの結果に唖然。
受験どころか、まったく日本語力の基礎がないことに気がついて、そこからだんなさんと2人3脚で手取り足取りの猛勉強が始まりました。
今から思うと、ふたりともいい結果が出てよかったですが、毎晩当時10歳と8歳の子供が夜11時近くまで勉強する日が続きました。
親子で苦しい4ヶ月を乗り切ることができたのは、わたしたち親のなにかによるものではなく、大好きな日本の言葉をもっと話せるようになる場所に行きたいと彼らが望んでいたので続けられたことが一番大きかったと思います。
アメリカにすむいとことメッセージをやり取りする。
自分のスポーツクラブの英語しか話さないチームメートと話せるようになりたい。
今ではそんな気持ちもあるようですけれど、ともかく子供が自分で話せるようになりたい気持ちになったときに、少しでも一歩前に踏み出せるツールをもたせてあげることが、親にできることなのではないかと思っています。
まとめ
ヨーロッパの人たちの中でも、オランダ人の知人たちは、本当に言語能力に長けているなあと思います。
特にアムステルダムでは、パン屋の店員さんに至るまでみんな英語を話すし、ほとんどの人がドイツ語とスペイン語も話し、さらに3割くらいの人はフランス語も話せるよ、と言われたことがあります。
それでも彼らは「本当に自分の考えたことを表現するにはオランダ語が必要だ」と口をそろえていいます。
どうしてそんなにいろんな言語を話せるの?と聞くとたいてい、オランダ語だけでは他の国の人達とコミュニケーションが取れないから、と言われるのですが、
(…そう言われたら、日本語もそうなんですよね。)
映画の吹き替えがないから、と言われたことが何回かあります。
オランダで外国語の塾通いが流行っているわけでもなければ、小さいときから頻繁に海外に行く機会があるわけでもない。
自国の言葉をしっかり学びつつも、好きなアニメや映画、スポーツを、現地の言葉で見ることでその言葉に慣れ親しんでおくことで、他の言葉を学ぶ素地を作っておくことは、結果的にマルチリンガル育児の成功につながるといえるのではないでしょうか。
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